脳内世界が楽しすぎて出ていく気になれない。ときどき空想に潰されそうになる。際限なく物語を思い描き続けていく行為はいつまでだってやったっていいのだけれども、それを実際に出力できないという事実が思考を暗いほうへ引きずり込む。どんどんすべてが駄目な気がしてくる。そんな時には音楽を聴く。音楽はしばしの間だけ脳を麻痺させ、物語を強制的に中断させて別のビジョンを映し出してくれる。しかし昂揚した精神はその風景を足場にして再び想像を始める。私の頭はどこまでも飛んでいける。私は私の頭から出ることができない。
公衆の場でオタクっぽい話ができない。周りの人がこっちを変な目で見ている気がして、今にもキモイと呟かれそうな気がして、オタク友達の言葉に反応するのを躊躇してしまう。そして今日も会話がしぼんだ。友人に申し訳ない。
自分の好きなものについてしゃべっているだけなのに、どうしてこんな後ろめたい思いをしなければいけないんだろう。アニメ漫画ゲームはキモイ、私たちはキモイので仕方ないのだろうか。「普通」の人が異性を落とす方法に夢中になったり前に進まない愚痴を言い合ったり他人を一目見てキモイと嘲ることはキモくないんだろうか。キモイって何。よくわからない。なんでこうなんだろう?
俺以外の奴は頭が悪い! と憤るようなエネルギーはないけど、みんなおかしいと思う。本当におかしい。他人の心を想像したことはないの? あなた以外の人間は全員あなたじゃないということについて考えたことはないの? 自分の正しさを疑ったことはないの?
幸せに生きてくださいね。
他人との会話が、「嫌われるか嫌われないか」という自分にとっての勝負になってしまっている。
本当、どうしてこんなに人に嫌われるのが怖いんでしょう。色々なこと頭ではわかっているんですけど。
人に嫌われること自体よりも嫌われたらどうしようという自分の想像に怯えている気もする。
自分がされて嫌なことはなるべく人にしない、と誓っているために人込みの中では全然好きなように行動できない。