透明な地平
夏のような天気。湿気は鬱陶しいけど日が落ちればそんなに不快ではない。夏みたいな六月の、涼しい風の吹く、静かな夜の町を散歩できたら世界を好きになるかもしれないと思う。けれど特に用もないし、おっかない人々に出会いたくもないので、ぼうっと家に閉じ篭っている。
たった今、公園の街灯の下ででも、待ち合わせをするような友達がいたらという空想。そうすれば夜の町へ出る理由ができる。でもいない。必然だし、正当でもある。普通の青春ってどういうことをするものなのかわからない。
ちょっと前までは布団の中で眠気を待ち侘びて早く朝になりますようにと願っていた気がするんだけど、最近は、いかにしてこの夜を一秒でも長く延ばすかしか考えていない。夜が永遠に続いてほしい。そして永遠に続くぐらいなら夜さえも存在しなくていい。
- 23:39
- 日記
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