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2005-12-10

世界で一番でもないぶざまな夜に

先週でとうとう耐え切れなくなったので「野ブタ。をプロデュース」を目にしないためにリビングから自分の部屋へ退避した。そうしたら弟の部屋からドラマの BGM が聞こえてきて悪夢の予感、「リビングで見ればいいじゃん!」「漫画読みながら見たいから」仕方なくイヤホンを耳に突っ込みベッドの上で銀杏BOYZを流し続ける。積んである本の中に今読みたいタイプのがなくて悶々と過ごす数十分。やがて、ドラマが起承転結の結に差し掛かったと見たら居間へ戻り話が解決した部分だけパソコンしながら横目で眺めるこの私の汚らしさよ。

Children Shout Shit! Shit! Shit!

スティーブン・キングの『ハイスクール・パニック』を読んだ。これで「ボウリング・フォー・コロンバイン」も観たし『コロンバイン・ハイスクール・ダイアリー』も『14歳のX計画』も(そういえば佐藤友哉の「慾望」も)読んだからあとは「エレファント」を観ればカンペキだ、と思う。けど他にもあるかな。あるんだろうな。どうやって探したらいいのかわからない。

高校銃乱射事件を思い起こさせるために『ハイスクール・パニック』はスティーブン・キング本人によって絶版を決定されたらしい。少年少女がこの小説を読めなくなってしまうのはとても惜しいと思うんだけど、同時にそっちの方がいいのかもしれないという気もする。空想と現実の境界がどうとかいう話を聞くと笑いたくなってしまうけれど、実際、こういう本を読んでいると自分までいらいらしてきてしまう。心の内にある負の感情を煽られるというのか。図書館で「コロンバイン・ハイスクール・ダイアリー」を読んでいた時、近くの席で騒ぐ大学生たちの声を耳にしながらずっとライフル銃の引き金を引くことを空想していた。

それにしても、どうしてあの頃にすべてを台無しにしてしまわなかったんだろう。どうせ未来なんかなかったのに。でもあの頃は別にそんなに怒っていなかったし私は無害な人間だ。彼らにも生活があっていろいろ事情があるんだよなあ……と考えれば不快感だとか悪意だとか全部萎えてしまう。本気にもなれない。こんな自分を変えられる手段があるとしたら自殺か殺人くらいしかないだろう、とも考えるけど。

「これがなにと関係があるのか、そんなこと知ったこっちゃないね」ぼくはいらいらしていった。「どうしてこんなことをしでかしたのか、自分でわかってるくらいなら、おそらくこんなこと、しやしなかったろうよ」